2 頻度
 心内膜炎が妊娠中あるいは出産後に発生することは少ない135).早期診断が重要であるが,妊娠中の循環血液量増加のため,心内膜炎による心不全,頻拍,動悸などの症状がマスクされることと,発生頻度が低いために,診断が遅れることが多い45).我が国の先天性心疾患を対象とした全国調査136),137)では,妊娠・出産に合併した心内膜炎の発生は認めていない.しかし,心疾患全体を対象とした全国調査では,産科的処置後の心内膜炎をわずかながら認めた138)
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心疾患患者の妊娠・出産の適応、管理に関するガイドライン(2010年改訂版)
Guidelines for Indication and Management of Pregnancy and Delivery in Women with Heart Disease (JCS 2010)