2 心臓MRI検査
放射線被曝がないという点で,妊娠中の心臓MRI 検査は,安全度が高いと考えられる.右心系の評価や,複合型先天性心疾患・術後症例などでは,心臓超音波検査による評価が困難な場合があるが,心臓MRI 検査はこのような場合であっても,心室容積や循環動態の評価に有用と考えられる.従来は,胎児異常の精査のためにMRI 検査が頻用されてきたが,MRI 検査の胎児への危険性(熱・騒音・磁場などの影響)の詳細についてはわかっていないため,診療上必要な場合にのみ施行することが望ましい117).
心疾患患者の妊娠・出産の適応、管理に関するガイドライン(2010年改訂版)
Guidelines for Indication and Management of Pregnancy and Delivery in Women with Heart Disease (JCS 2010)