3 心不全
 母体が心不全に陥った場合,過強陣痛と胎児機能不全の症状が先行する場合がある.胎児機能不全に対して,産科医は緊急帝王切開を行うようにトレーニングされているが,母体の心不全を伴う場合は,麻酔の導入などをかなり慎重に行う必要がある.

 徐々に進行してくるうっ血性心不全に対しては,抗心不全療法の適応がある.急激な利尿の場合には,子宮循環不全で胎児死亡の危険がある.
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心疾患患者の妊娠・出産の適応、管理に関するガイドライン(2010年改訂版)
Guidelines for Indication and Management of Pregnancy and Delivery in Women with Heart Disease (JCS 2010)